このメンバー構成は誰の主導の下で、だれが人選したのだろうか。
こうした基本的な理由さえ公開されていないのが実情である。しかしながら10兆円もの予算の使い道を左右するにあたり、その公開を求めるのはしょせん無理だろうか。
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国際卓越研究大学の認定等に関する有識者会議 委員名簿
アンドリュー・D・ハミルトン ニューヨーク大学 名誉学長
梶原 ゆみ子 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議 議員
( 一社)産業競争力懇談会エグゼクティブアドバイザー
金丸 恭文 フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 グル
ープCEO
川合 眞紀 大学共同利用機関法人自然科学研究機構機構長
国立研究開発法人科学技術振興機構研究開発戦略セ
ンター長
大野 英男 東北大学 総長特別顧問
経済産業省 特別顧問(科学技術担当)
篠原 弘道 日本電信電話株式会社(NTT)相談役
( 一 社 ) 日 本 経 済 団 体 連 合 会 ・ デ ジ タ ル エ コ ノ ミ ー 推 進 委 員 会 委 員 長
タン・チョー・チュアン シンガポール科学技術研究庁 長官
上山 隆大 内閣府本府参与(科学技術・イノベーション担当)
ジョン・ウィルトン ウィルトン・ストラテジー社CEO
元UCバークレー 副学長
元シンガポール国立大学 副学長
山本 喜久 NTT Research, Inc. Physics & Informatics Laboratories (PHI Lab)所長
スタンフォード大学名誉教授
国立情報学研究所名誉教授
山崎 光悦 福島国際研究教育機構 理
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<i以下は、Yahoonニュースの転載>
「国際卓越研究大」に再挑戦、8大学の計画全容と差別化ポイント|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
この記事を執筆した小寺貴之(Kodera Takayuki編集局科学技術部 記者)記者の努力の結晶と長年の取材蓄積の生家の一端を知る。
まずは、3つの図表でアウトラインを頭に入れてから、本文を一読なさることをお勧めする。
世界最高水準の研究大学の実現を目指す政府の「国際卓越研究大学」制度に再挑戦する大学が出そろった。東京大学や京都大学などの国私8大学が認定に向け申請した。各大学は国際競争力を高める方策を体制強化計画に盛り込んだが、大学が抱える課題や目標は共通しているため、改革計画自体は似てしまう。差別化のポイントは応援団の存在だ。同制度では企業などからの大学への投資額と同等の額が助成される。大学と一緒に世界へ挑む事業者をどれだけ集められるか。(小寺貴之)
教学・経営機能、適切に分離
教学・経営機能、適切に分離
ビジョンは学外のステークホルダー(利害関係者)を巻き込むために不可欠だが、大学の研究者は大学執行部が示すビジョンに従うとは限らない。ある学長経験者は「企業のプロ経営者なら大学を経営できるというのは幻想。上意下達は利かない」と指摘する。よく例えに使われるのが商店街だ。個人商店が集まって通りを作るように、個人事業主が集まり、専門領域を構成している。ただし個人事業主は学術の世界で競争し生き残ってきた猛者ばかりだ。ビジョンに掲げたきれい事だけでは動かない。
研究者集団としての意思決定を担ってきたのが学部などの部局だ。ただ工学部に電気や建築、情報などの多様な専門領域が含まれるなど、一つの研究戦略を作るには組織が大き過ぎた。そこで京都大学は専門領域ごとに研究戦略を作るデパートメント制を導入。全体で約40の組織単位に分ける。平均で60―70人の教員が所属し、専門領域ごとに意思決定ができる集団サイズになる。阿曽沼慎司理事は「専門領域ごとにリサーチ・アドミニストレーター(URA)を配置し、戦略策定機能を強化する。各領域の戦略に大学本部が投資する」と説明する。
名古屋大学は全教員を研究室主宰者(PI)とする。若手研究者も自由に研究テーマを選べるようになる。この研究を支える予算として数百万円から千数百万円を配布する。
ただ研究者の自由度が増すと組織がバラバラになる可能性もある。そこで研究計画を作る際に他の研究者との連携を促す。3―4人程度のチームで提案することを推奨し、自由と連携、競争を予算配分を通して実現する。杉山直総長は「人文学と工学など、分野や研究アプローチによって最適な体制は変わる。大学全体が柔軟に連携できるようになる」と語る。
九州大学も教学機能と経営機能を適切に分離し、迅速な意思決定や挑戦的財務投資ができる組織体制の構築を図る。石橋達朗総長は「学術分野や地域や国などの距離、教員組織、教員の職位などに課題はある。これらの壁を越えることができるのは、これまでさまざまな取り組みを行ってきた本学のみと自負している」とする。
東北大、産業界と連携推進
先行する東北大は産業界との連携を進めている。特徴は研究者が国家規模の戦略を構想している点だ。例えば実用プロセス開発・イノベーションセンターでは化学工業の再興を目指す。バブル経済崩壊以降の失われた30年で国内のプラント新設が減り、エンジニアリングの仕事は海外に流れた。脱炭素で再度エンジニアリング人材が求められるが、国内で養成することが難しくなっている。
そこで企業で使わなくなった試験プラントなどを東北大に移し、量産化技術の開発や人材育成に利用する。同センターの北川尚美センター長は「企業から大学への投資額と同じ額が卓越大に助成される。企業にとっては投資効果が2倍になる」と説明する。業界と連携して資格試験や人材育成のあり方を再検討する考えだ。
こうした連携や構想は卓越大の審査でも重要になる。卓越大の採否は大学の浮沈を決めるため、大学を支える地域や産業界にとっても重要事項になる。
だが選定に係る議事は非公開だ。国は米国私立大学のガバナンス(統治)を国立大学に求めている。ある大学関係者は「実質的に行政指導で大学運営に介入している。これが許されるのか」と憤る。そして「大学側は公開審議でまったく問題ない。むしろ大学にどんな注文がなされているか公開してほしい」と強調する。
審議をオープンに進めると課題や解決策を社会と共有でき、大学の応援団を広げることにもつながる。大学とともに未来を考える機会となることが望まれる。